イジワル彼氏の不器用な素顔




「ごめん。俺がいきなり話しかけたからだよね」



見ると、隣には憧れの宇野先輩が立っていた。



「せ、先輩!?」



な、なんでこんなところにいるの?



あたしの質問は声にはできず、飲み物を選ぶ先輩にまた見惚れてしまった。



「知らない奴ばっかりで疲れたんじゃない?」



「え? あ、いえそんな……」



本心はそうだけど、せっかく誘ってもらってしかも、宇野先輩とこうして話せる機会ができたんだから、そんなこと思っちゃいけないよね。



「少し話しない? 俺も少し疲れた」



そう言って笑った先輩は、絶対に疲れてなんかないと思った。



きっとあたしに気を遣ってそう言ってくれたんだ。



自分に都合よく考えてしまったけど、それでもいい。