待ちに待ったカラオケ当日。



妹の結乃に手伝ってもらって、あたしなりにオシャレをしてみた。



待ち合わせ場所のカラオケ店の前に行くと、すでにバスケ部の人とその友達らしき人達がたくさん来ていた。



あたしの好きな宇野先輩もその中にいて、学校と同じで女の子達に囲まれていた。



私服姿の先輩を見るのは初めてで、そのカッコよさに胸が高鳴った。



「あ、乃愛ちゃ〜ん!」



先輩に見惚れていたあたしは、友達に呼ばれてハッとする。



慌てて友達のところに駆け寄った。



「もしかして、マネージャーの友達?」



先輩の話をしようとしたところで、その先輩本人が話しかけてきた。



驚きに目を丸くしてると、ニコッと笑われてあたしは何も言えなくなってしまった。