あれは、あたしが中学2年の時の話。



あたしが通ってた中学校には女子から人気のある3年生の先輩がいた。



その先輩の名前は、宇野竜也(うのりゅうや)



いつも女の子達に囲まれてて、みんなの憧れの存在だった。



カッコよくて優しくて、誰にでも平等でまさに王子様って言葉が似合う人。



そんな先輩にあたしも密かに恋心を抱いていた。



先輩は3年生だから、もちろんあたしのことなんて知らない。



でも、知らなくていい。



見てるだけで幸せだって思ってたから。