イジワル彼氏の不器用な素顔




「望月さん、息子達のご飯も作ってくれたみたいで本当に助かりました。

こういう時はやっぱり男の僕よりも、女の人の方が頼りになります」



「いえ、そんな……。あたしは、何もしてないですから」



あたしに向かって頭を下げたお父さんに、慌てて頭を下げ返す。



「本当にありがとう。

あとは僕がやりますから、もう少しだけ叶真の側にいてやってください」



「え……? でも……」



「妻が亡くなってから、大空の面倒や家のこともよくやってくれて本当に助けられてます。

息子達がいなかったら、私もこんなに元気で頑張れていたかわかりません。

だから、こんな時くらい甘えが出てもいいと思うんです。いつも頑張ってくれてるから」



叶真のお父さんは優し気な目で叶真を見て微笑んだ。



その横顔は、大空君に向ける叶真の横顔とそっくりで、やっぱり親子だなって思った。



「父さん……余計なこと言わなくていいよ」



照れくさいのか叶真は力なくお父さんを睨んでいた。



それが何だか子供みたいで、ちょっと可愛いなんて思ってしまった。