「私は優勝なんて別にどうでもいいし。
同じチームなんだから、この子に譲ったって罰当たんないでしょ」
この子と言いながら夏帆はあたしの手を掴み引っ張ると、叶真の前にあたしを差し出す。
え、えぇ? ちょっと……!
いきなり何が起きたのか理解できないあたしは、目を白黒させる。
「へぇ。じゃ、俺が優勝賞品決めちゃっていいわけ?」
「いいんじゃない? ヒラギも同じチームなんだし、あんたに決定権譲るわ」
ちょ、ちょっと! 決定権譲るわじゃないよ!?
何を勝手に2人で話進めてんの!?
こういう時みんなうるさくなるのに、なんで黙ってるわけ!?
誰も何も言わないのをいいことに、叶真と夏帆の2人は勝手に話を進めてしまう。
「委員長、それでいい?」
「え? あ、2人がいいなら別に」
叶真の問いに委員長はあっさりと許可してしまった。

