「おはよう、乃愛」
「おはよー夏帆」
昇降口で夏帆と一緒になり、教室へと向かう。
「今日の帰り、うちで一緒にテスト勉強やらない?」
夏帆からのお誘いに迷いなく頷く。
「いいよ。あたしもちょうどやろうかなって思ってたところだし」
「おーい、おはよ〜!」
夏帆に返事をし終えたところで、後ろから風間君の声がする。
「あ、おはよう風間君」
「風間、あんた朝から無駄に元気すぎでしょ」
「だって朝から乃愛ちゃんと夏帆ちゃんに会えたからついね」
「ついじゃないでしょ。朝から気分悪いんですけど」
相変わらず風間君に厳しい夏帆。
そんな夏帆のつれない態度がいいのか、風間君は負けじと話しかけている。