イジワル彼氏の不器用な素顔




夏帆が勝ち誇った顔で、リーダー格の子に嫌みを言い返す。



確かにちょっと可哀想な気もするけど、正直ちょっとホッとした。



「あなたみたいな人に叶真がキスするなんて許せない!」



それでも納得いかないリーダー格の子は、今にも泣きそうな顔。



「怒るのか泣くのかどっちかにしてよ。

大体、優勝賞品を勝手に決めたのはあんたでしょ。

それを自分が勝てなかったからって、他の人に渡すのが許せないなんて、都合のいいこと言ってんじゃないよ!」



「か、夏帆……」



止めに入ろうとしたあたしに、それを手で制する夏帆。



周りにいた子達は、夏帆の凄みに何も言い返せなくて黙り込んでいた。



「そういうことだ。

もう決まったことなんだから、文句言うのは間違ってると思うけど」



叶真が睨み合ってる夏帆とリーダー格の子の間に立つ。



そして、ゆっくりと夏帆の左肩に手を置いた。