イジワル彼氏の不器用な素顔




問題集をやり始めながら、冗談っぽく言うと響が手を止める。



「そういえば乃愛ちゃん……あれから普通だよね」



俺もノートに書いていた手を止め、顔をあげる。



この間のことか……。



響が俺のバイト先に乃愛を連れてきたあの日。



帰ろうと思っていたら、乃愛の様子が急におかしくなった。



「あれから何か聞いた?」



「いや、何も」



あれから1週間経つけど、乃愛は変わらずいつも通り。



俺だって気にはなっていたけど、聞けなかった。



響には言わなかったけど、アイツあの時、俺の手を握った時震えてた。