「叶真さんが一緒にいてくれたことに。

今日もし、お姉ちゃんがひとりでいたらって考えたらあたしも怖くなったもん。

だから理由はわからなくても叶真さんが側にいてくれてよかったよ」



結乃……。



そうだよね、結乃の言うとおり。



あたしの様子がおかしいってわかってたはずなのに、叶真は何ひとつ聞いてくることはなかった。



本当はきっと気になってたと思うけど、いつも通りでいてくれた。



もしあそこで変に気を遣われたりしたら、あたしどうしてたかわからない。



「叶真さんは、あの人とは違うんじゃない?

会った回数が少ないあたしがそう思ったんだもん。

いつも会ってるお姉ちゃんならわかるでしょ?」



顔がよくて遊び人で軽い人はみんな同じ。



そうやって思ってきた。



でも、叶真は違うってあたしも気付いてる。