イジワル彼氏の不器用な素顔




「相変わらず懐かれてるねぇ」



にまにま笑う響に小さく溜め息をつくと、教室前で待ってるヤツのところまで行く。



「大地、2年の廊下で何してんの?」



「も~、叶真先輩にお届けものですっ」



お届けものと言って俺に渡してきたのは、バイト先のロッカーの鍵。



「昨日忘れてましたよ。僕は今日シフト入ってないんで、ないと困るかと思って」



わざわざこれを持ってこんなとこまで来たのか。



「ありがとうって言いたいとこだけど、別に取られて困るもんないしそのままでよかったのに。

どうせ俺は今日シフト入ってんだから」



「えー!? そんなダメですよ! いくら貴重品がないとはいえ、先輩を狙ってる子はたくさんいるんだから!

制服とか盗まれたり、匂い嗅がれたりしたらどうするんですか!」



いやそれ……怖ぇし、変態じゃん。



心配症なのはわかるけど、想像力ハンパねぇな。