自然と出た言葉だったのに、こうやって言われると素直に喜べないのは、あたしの悪い癖だよね。
「何よ、いいでしょ」
「いいじゃん。今の乃愛」
クシャッと髪をひと撫でされて、押し黙る。
言い返そうと思ったのに、そんな嬉しそうに笑ったら反論できないじゃない。
なんか調子狂う。
「その猫のチャーム鞄にいつもついてるだろ」
そういう細かいところ、ちゃんと見てるんだ。
それを言わずに、こういうことするの本当ズルい。
「叶真がクレーンゲームするなんて意外」
照れくさくて違う話題を慌てて振る。
「大空と買い物来た時にたまに取ってやるんだよ。
目キラキラさせてる大空見てると楽しくてさ、いつの間にかコツ掴んだってわけ」
いつも女の子にこういうことしてるわけじゃないんだ。
大空君絡みの理由にホッとする自分がいて、単純だと自分で笑ってしまう。

