イジワル彼氏の不器用な素顔




「俺が他の女のところ行っても平気なんだ?」



言いながら、あたしの体を包んでいた体温が離れていく。



言ってしまったことを今さら後悔したって遅いけど、やっぱり行ってほしくないって我が儘なあたしが自分の中にいる。



どうしようかって迷ってるうちに叶真が完全に離れてしまって、慌てて止めようと体が動く。



勢いよく振り向くと、叶真の顔が目の前にあってビックリする。



「行ってほしくないなら、最初からそう言えよ」



「べ、別にあたしはそんなこと……ていうか、女の人達いないじゃない」



叶真の肩越しに噴水が見えて、さっきの女の人達がいないことに気付いた。



「誰も行くなんて、ひと言も言ってないし」



あたしのこと騙したな~!



叶真はこういう奴だってわかってるのに、引っかかるあたしもあたしだけど。



納得いかないあたしの気持ちをまったく知りもしない叶真。