イジワル彼氏の不器用な素顔




「途中から乃愛が泣き出して、映画観てるより泣いてる乃愛見てる方が俺的には感動できたし、今日いちばんの収穫。

おまえが泣いてるところなんてそうは見られないだろ。レアもんだし」



一瞬で映画の感動なんて吹き飛んだ。



あたしは珍獣か何かですか?



人が泣いてるとこ見て面白がってるなんて最低じゃない……!



「最低……人のこと見て笑ってたんでしょ!」



「笑ってなんかねぇよ。感動したって言っただろ。

ま、乃愛が楽しめたならよかったよ」



さりげなく頭をポンッとされて、喉まで出かかっていた言葉を飲み込まされた。



だから、そういうこといきなり言わないでよ。



「そ、そういえば大空君は?」



どんな反応したらいいのかわからなくて、咄嗟に大空君の話題を振ってしまった。