「見てるだけでいいの? 好きだったら奪うくらいの勢いでぶつからないとダメじゃない」
そう言って夏帆にお説教されたけど、今まで一度も話したことない相手なのに、そんな積極的になれるわけがない。
「なんて言ったみたけど、いきなりは無理か。
元々、苦手なタイプの奴だったんだし。
私だって応援するとは言ったけど、本当は乃愛には苦労してほしくないと思ってるんだよ」
夏帆が応援してくれるって言った時は驚いたけど、やっぱり本心はそうだよね。
あたしだって、まさかの相手に……だし。
夏帆に強制的に参加にさせられたボーリング大会。
集まったのはクラスメイト半分くらいで、叶真はというと何人もの女の子に囲まれてる。
その隣では叶真の親友の風間君が同じく女子に囲まれていた。
「あー! やっぱりあんな軽い輩は受け付けられない!」
夏帆が叶真と風間君を見ながら、現実逃避しようと頭を横に振る。
ほんと、あたしってなんであんな奴が気になるのかな。
自分で自分に問いかけながら、女の子に囲まれてる叶真を見つめる。

