「別に送ってくれなくてもいいのに」
家を出て少ししたところで乃愛が言う。
「そういうわけにはいかねぇだろ。
おまえは一応女なわけだし」
「一応とかひと言余計なんだけど」
ムッとした様子で言い返してきた乃愛。
そんなことわかってる。
乃愛はちゃんと女だってこと、わかってんだよ。
「他のヤツみたいに、ちゃんと女扱いしてほしかったのか?」
耳元に唇を寄せて囁くと、乃愛は肩をビクつかせ耳を咄嗟に手で塞ぐ。
「い、いきなり耳元で喋らないで!」
この慌てよう……コイツもしかして耳弱いのか。
へぇ、いいこと知った。

