乃愛のあとを大空と一緒に追う。
「なんだ、いつも澄ましてる顔してるから気にしてないかと思ってたのに意外。
おまえもヤキモチ妬くんだ?」
からかうように問えば、目尻を吊り上げた乃愛が振り向いた。
「あんた喧嘩売ってんの?」
何考えてんのかわかんない時あるけど、こんなふうに感情むき出しで怒ってるとこ見るのあの日以来だ。
乃愛が男に回し蹴り食らわせたあの日以来。
思い出すと笑えてきて肩が震える。
「ちょっと人の顔見て笑うとか失礼でしょ」
「いや、悪い。そうじゃなくて……やっぱ、おまえ面白いわ」
訳がわからないと拍子抜けした顔で乃愛は俺を見つめていた。

