一体、何がどうなっているのか理解できないあたしは、ただ黙って叶真の声に耳を傾ける。
「べ、別にイジメてなんか……」
「あ~、言い方が悪かった。
コイツのこと、あんま可愛がらないでくれる?」
あたしの前にいたはずの叶真は、いつの間にやらあたしの肩を抱き寄せそんな言葉を発していた。
突然の行動に驚きつつも、こんなに叶真と密着したのは初めてだったあたしは身を固くする。
「乃愛のこと可愛がっていいのは俺だけだから」
「は!?」
叶真の口から問題発言が飛び出し、心の声が咄嗟に出てしまった。
あたしは叶真のペットじゃないんだけど。
可愛がられた記憶なんて一かけらもないし、いつも意地悪ばっかり言うくせしてよく言うよ。
「叶真君、本気で望月さんのこと好きなの?」
取り巻きの子のひとりからドキッとする質問が飛んできた。
それは、あたしがずっと叶真に聞けなかったこと。
本当にあたしのことが好きなのかって。

