「キス、してみる?」
……は?
内心慌てまくっていたあたしは、一瞬思考が止まった。
キス? なんで?
どうしたら急にそういう話になるの……?
「なんでしなきゃいけないの?」
数センチの距離まで近付いてきていた叶真の顔。
間近で見つめ合う形で動きが止まった。
「付き合ってんのに、それらしいことしてないじゃん?
それに、乃愛がしてほしそうな顔してたし」
そんな顔してるわけないでしょ。
付き合ってるって言っても、どうせ暇つぶしのくせに。
キスすることは叶真にとって何でもないこと。
でも、あたしにとっては……。

