大空君が言ったことに叶真もお父さんも返す言葉がなく黙り込んでしまった。
あたしは気を取り直して、持ってきた手提げからお弁当箱を取り出した。
「大空君、一緒にご飯食べよう?
今日はお姉ちゃんが作ったお弁当だけどね、お兄ちゃんは大空君のために可愛いお弁当作ろうって頑張ってたんだよ」
こんなこと言っても大空君の機嫌が直るかはわからない。
だけど、叶真が大空君のことを思って頑張ろうとしていたことだけはわかってほしいから。
「大空君に喜んでもらえるかわからないけど、一生懸命作ったんだ。
だからね、一緒に食べよう?」
お弁当箱の蓋を開けると、下を向いていた大空君が驚いたように顔をあげ、次にいつもの可愛らしい笑顔を見せてくれた。
「くまさんとうさぎさん!」
「そうだよー。仲良しくまさんとうさぎさんだよ。
どう? 気に入ってもらえたかな?」
「うん!! のあちゃんありがとう!」
大空君にお弁当箱を渡すと、大事に両手で持っていつまでも眺めている。
そんな大空君の周りに友達が寄ってきた。

