午前の部が終了し、お昼ご飯に何とか間に合ったあたしは叶真にお弁当が入った手提げを渡す。
「マジで助かった。ありがとな」
そんな面と向かって素直にありがとうなんて言われたら、文句を言ってやろうと思ってた気持ちがどこかに飛んでしまう。
なんか、ちょっとだけ調子狂うじゃない。
「じゃあ、あたしは帰るから」
「待てよ。せっかく来たんだから最後まで見てけば?」
帰ろうとしていたあたしの手を掴んだ叶真。
手を掴まれたのなんて初めてで、ビックリしたあたしはすぐに手を引っ込めた。
「乃愛?」
「あー! のあちゃんだぁ!」
あたしと叶真の間に可愛い声が割って入ってきた。
下を見ると、ニコニコとあたしを見上げる大空君が優しそうな男の人と手を繋いで現れた。

