そんなことを思いながら弁当の包みを開き蓋を開けた。
「…………」
なんだ、これ。
失敗したって、これどう見たって盛り付けとかの問題じゃねぇだろ。
弁当箱を開けて持ったまま絶句する俺に、乃愛は隙をついて奪い返そうとしてきた。
弁当を奪われまいと乃愛を軽く交わす。
「俺の昼飯なんだけど?」
「もういいでしょ! こんなの食べられないんだから返してよ!」
まぁ、見た目はアレだけど別に食べれるじゃん。
「マズくても食べてやるって言ったじゃん。
せっかく作ったのに勿体ないこと言うんじゃねぇよ」
乃愛には構わず、その場に座って弁当を食べ始める。

