私の余計なお世話がどこまで役にたつか分からないけど、2人がもう少し近づけますように…。
ーーーーーーーーー…
「ねぇ?!桃!!」
数日後、朝学校で自分の席に座っているとななが私の元に駆け寄ってきた。
「なに?そんなに慌てて」
いじっていたスマホを置いてななの方を見る。
「私がバスケ部のマネをやりたいなんてせいにいったの?!」
どういうこと?!と顔を近づけてくる。
あ、しまった…。そんな話ししたっけ。
「あれ?言ってなかったってけ?」
とりあえずここはとぼけてみる。
「言ってないよ〜!なんかせいが怒ってたよー?!」
ななはオロオロして廊下の方を気にしている。
「間違った情報を言っちゃったみたい。謝らなくちゃねー」
まあ星太君が怒ったとこでどうでもいいんだけど。
「うわっ!来た!」
ななが嫌そうな声で廊下を見ている。
来たって、星太君のことかな?
「吉野、どういうことだ?」
ヌッと現れたのは確かに怒ったオーラをしている無表情の星太君。
「私人違いしてたみたい。ごめんね?」
一応顔の前で手を合わせて謝罪のポーズをする。
それから私は星太君にだけ見えるように、ニヤッと笑った。
明らかにカチンときた顔をして星太君は私を見下ろしている。
「お前なぁ!」
明らかに怒った顔をして私を睨んできた。
「ごめんね〜。でもあれにはちゃんと反応したから大分「吉野!!黙れ!」
カッと顔を赤くさせて星太君は私の声を遮った。
おお、中々いい反応。
「なんか、仲良いね…?」
ななは戸惑いながらそう言って首を傾けた。

