「あーやっぱり?」
え?やっぱり??
思っていた反応の予想は全て外れて予想外な答えが返ってきた。
「やっぱりって、なんで知ってるの?!」
思わず顔を上げると、なんでもなさそうな顔してせいはまた名簿を作っていた。
「いや、だって昨日の夜公園にいただろ?」
「…み、見てたの?」
サーっと血の気が引く思いで尋ねる。
あの会話、聞かれてないよね?
「見てたって、人聞き悪いな。たまたまコンビニ行って帰る時見えちゃったんだよ。お前達2人がブランコに乗ってななが結人にくっついてるとこ」
「く、くっついてる?!」
私がいつ結人にくっついたっていうのよ?!
あ…。昨日の事を思い出してみると、私は確かに結人に近づいていた。
でも、くっついていたんじゃなくて肩を揺さぶっていたんだけどね?!
とは言えず、とりあえず
「くっついてないから」
とせいにねんをおした。
せいはそんな事どうでもいいみたいで適当に相槌を打って名簿を書き続けている。
「ねぇ!聞いてる?!くっついてたわけじゃないの!」
私はとにかく否定しまくる。
そんな!私がそんな彼女ぽいことするわけないじゃん!!認めたくない!
「てか、別にくっついててもおかしくないって。恋人同士なんだから普通だろ?」
せいは手を止めて苦笑してそう言った。
いや、でも私のプライドが!!
「とにかく、そんな事してません!」
偽彼氏なのにそんな事するか!
腕を組んで顔を背けて私は1人拗ねていた。

