「実はさ、舞花とせいの事なんだけどね」
私は恐る恐る言って、チラッと結人の顔を見た。
そこには、もう笑った結人はいなくて真顔の結人がこっちを見ていた。
私は怖くて結人から目を離した。
「でね、クラスでも舞花とせいはお似合いだねって言われてて…私が邪魔に見えるんだって。そろそろ、2人から離れた方がいいのかな?」
これは最近考えていた事。
2人のためを思うと、その方が良いんじゃないのかって。
今だから、今がチャンスだと思うから。
「べ、別に学校ではそうでも家とかなら遊べるし!」
何も言わない結人に私は沈黙が流れないように何かしら喋り続ける。
「…でも、俺は…」
えっ、と結人を見ると下を向いて表情を隠していた。
でも、俺は?なに?
「なに?結人はどう思うの?」
でも…って言うって事は、何か違う考えがあるんだよね?
私より、何かいい考えがきっとあるんだよね…?
「いや、俺はそれでもいいよ。ななさえ良ければ」
結人らしくない力のない声でそう言った。
私さえ良ければ?
四人の事なのに?

