「懐かしいなぁ、随分会ってない気もするし」
結人はぼんやり思い出すように上を見ながら歩き出した。
私もそれに合わせて歩く。
「そうだね。今中2だよー。変に色気づいちゃって」
最近彼氏ができたみたいだしね…。
「ふ〜ん?あの織羽がねぇ」
小さい頃の織羽の事を思い浮かべてるのか、可笑しそうに笑った。
「で?こんな時間に何の用?」
結人はこっちを向いて首をかしげた。
あ、そうだった。私が呼び出したんだ!
「え〜と、歩きながらも何だし、あの公園行こうよ」
こうやって時間を引き延ばさないと…まだ言葉がまとまってない!
結人にこんな風に2人で会うことなんてあったっけ?
意識し始めると、急に胸を打つ鼓動が速くなった。
わー!意識しちゃダメー!!
公園までの数分、私は鼓動を抑えるのに必死だった。
昔四人でよく遊んでいた公園について、私達はブランコに座った。
キー…キー…と懐かしい音がする。
「で?何?なながこんな風に呼び出す事なんて無かったから凄く気になってんだけど」
ニヤッと結人は笑ってブランコを揺らす。

