「いい加減わかんねーのかよ!俺の言いたいことが!」
「へ?な、なにが?」
凄い剣幕で怒鳴られて身がすくむ。
しかも腕を掴まれているのでどうしても引き下がれない。
「俺が好きなのはお前なんだよ!なな!」
「……え…?」
信じられない言葉に一言出すのに時間がかかった。
いやいや、それはありえないでしょう!
突然の事で頭がパニックになっている。
「ちょ、冗談はやめてくれる?いきなり何を言い出したかと思えば…」
せいの掴む手を掴まれてない方の手でどかそうと手をかけるとパシッ、とその手もせいに掴まれた。
え、と目を丸くしてせいに視線を移す。
「ずっと、ずっと好きだった。バスケもななに見て欲しいから頑張った。
なのに、お前は結人ばっかりで。だったら意味ないんだよ!ななに見て欲しいから続けたバスケ…見てもらえないなら意味ねーんだよ!」
意味ない…。
入学式の時に、意味がないって言ってたのは…そういうこと?

