「へへー、セーフ!」
「はぁ、はぁ…全く…ななったら…」
疲れて息を切らしてる桃を引っ張って席に座らせる。
「ありがとうね、桃!」
それだけ言って私は駆け足で自分の席に戻った。
「なな、どこに行ってたの?」
後ろからひょこっと舞花が顔を出して不思議そうに聞いてきた。
「ちょっと一階まで行ってた!走って帰ってきたよ〜。疲れたぁ〜」
私がグデーっと机で伸びるとフフフ、と舞花が上品に笑っているのが聞こえた。
「さすがななだね。桃は疲れてるみたいだけど」
「まぁね!体力の差ですよ!」
あ、舞花も桃の事呼び捨てしたんだ…。
なんか気づかなかったな〜。
ふと思い返してみると、私が結人と一緒にいることが多かったからか3人で話したりする事が少なかったかもしれない…。
まぁ、これからはもっと時間取れると思うんだけどね。
「はーい、ホームルーム始めるよ〜」
上島先生が入ってきてホームルームが始まった。
ーーーーーーーーーー…
「はーい、帰りのホームルームやりまーす」
1日はさっさと終わってしまって。
もう帰りのホームルームだ。
私は教科書を鞄に詰めながら先生の話しを聞いていた。
「ーで、この後ホームルーム委員は保護者向けの冊子の綴じ込みをお願いするね〜」
あれ…?なんか、これ
「ではホームルーム終わり〜」
デジャブ!!

