「はい、じゃあお疲れ様でした」
せいはコップを持って私に近づけてきた。
「お疲れ様でした!」
カラン、と2つのグラスが合わさって綺麗な音がする。
ゴクゴク、と泣いたせいか喉が渇いていたみたいで一気に飲めた。
「はっーー!美味しいね!ブドウジュース!」
せいはオレンジジュースが好きなはず。
わざわざ私に合わせてくれたんだな…。
「果汁100%だからな」
得意げにせいはフフンと笑った。
「そうそう、お母さんがせいの事かっこよくなったね〜って言ってたよー!」
ふとお母さんが言ってたことを思い出した。
「え?ななの母さんが?」
キョトンとした顔でせいは私を見た。
「うん」
コクっと頷く。
せいはパチパチと目を瞬いて驚いているみたいだ。

