大切なものができたあの日

コンクール当日。


あさからあたしの手は、
氷の様に冷たかった。そして、ガクガクと、
震えていた。

「さ!千帆!今までのせいかをぶちつけるよ」

「うっうん…舞乃。頑張ろうね。」


舞乃は、1年にして、

フルートの、トリオで、先輩たちに混じって吹くのだ。

あたしは、そんな舞乃を、密かに
尊敬していた。