オレ様男子に愛されて。(下)



「.....あのさ。」


「うん?」



先に沈黙を破ったのは神崎。



「俺、怖かったんだよな。」


「なにが?」


「お前、すっげー蒿と仲良くしてて。
お前が蒿といる時だけすげー楽しそうにしてたから。
俺、蒿にお前、取られると思った。」



わがままか!

キュン。

いや、キュンとか言ってんじゃないよ私の心臓さん。



「楽しそうに、してた?」


「うん。
だから、俺怖くてな。
他の女子と一緒にいたら、気が紛れんじゃねーかな、とか思ったんだけどよ。」



えええぇぇぇぇー!

気を紛らわすために私の知らん女子とベタベタしていただって?!

許せぬ。



「でも、全然紛れなかった。
むしろ、お前のことしか考えられなかった。」


「でも神崎も楽しそうだったじゃん。」


「あれはごまかしたんだよ。
俺から離れたくせにお前のことばっか考えてるとか、重いだろ。」


そんなこと、ないと思うけどな.....