「はぁ…はぁ…」
疲れた…。
魔物はもう追ってきてない。
流石にあっちも疲れたのかな。
「エマ、お前って馬鹿だね」
「へ?」
隣であんなに走ったのに平然としているサツキくん。
口を開いたと思ったら、いきなり悪口ときた。
「何で油断したわけ?」
「ぅ…、ごめんなさい」
「どうして魔法使わなかった?」
「ごめんなさい…」
「さっきから謝ってるけど、反省してるの?」
「も、もちろん!」
「まぁ、今回は助かったけど、次はお前死んでるよ」
…そうだよね。
今回はサツキくんがいてくれたから助かったんだもんね…。
「…ありがとう、サツキくん」
笑ってそう言うと、サツキくんは顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。
…照れてる?