僕の名前は拝藤 彼方(はいどう かなた)
高校1年の16歳だ。
ここでは僕の目が見えなくなってしまった
とこから話すとしようかな…。
~ ~
元々目の悪かった僕は大好きな彼女の
桜木 神夜(さくらぎ かぐや)の顔を
確かめる為にほっぺを触ったりしていた。
そんなある日の冬のこと…
僕の目は突然見えなくなった…

その日はとっても寒かった。
冷たい風が吹く学校の帰り道を
僕たち二人は歩いていた。
左手には彼女の手のぬくもりがあった
「彼方くん、今日…元気無いね…」
彼女はふと立ち止まるとそう言った
「大丈夫だよ、なんでもないから」
いつもお決まりのセリフを口にする…
本当はいつもより視力が悪くなっていた
目を閉じたら今にも見えなくなって
しまいそうだった…
瞬きすら怖かった……
「大丈夫じゃないでしょ」
その時彼女の言葉が胸に突き刺さった