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からから、と手にぶら下げるビニール袋のなかには、三浜市特産の『ミハマソーダ』。

しかも1本2本ではなく、5、6本は入っているようだ。

濃い緑色のゆるキャラ、みっちーがビニールに透けてこちらを伺っている。


そんなみっちーの持ち主は、私ではない。




海岸からよっと立ち上がって自宅に帰ろうとした道すがらにあった、とある人物の持ち物である。


その人物はというと、チノパンにロンT、パーカーとサンダル、そして伊達であろうオシャレ眼鏡をかけたその姿は、地元民が着れば都会に遊びに行く兄ちゃんだが、彼が纏うのはどこか大物のオーラ。


あれ、どこかで見たことがある。


どこだっけ…と少し考えていると、目の前の人物は眼鏡の奥からジロリと私を睨み付けてきた。