桜が散っていく、桃色の景色を見ながら私は自席で微睡んでいた。


あの撮影見学という名の野次馬から数日が経ち、私は三浜高校に入学を果たした。


ちなみに小花ちゃんは市外にある女子高を受け、見事一発合格していたので、高校は同じではない。

電車通学の彼女とは毎朝通り道である駅まで一緒に行ってはいるが、朝が早く申し訳なさそうにしている(現に謝られている)小花ちゃんを見て、じゃあ部活が始まって、もし朝練とかがあったらその時は一緒に行こうと約束をして今日は別れた。


まだ入学したばかりなので部活動には入れない。

よって当分は小花ちゃんとは登校できないな、と少し悲しい気分になりながら挨拶変わりの授業を聞いていた。