あなたが私にキスをした。


「でも、私は彼の才能を邪魔してしまう…!私は、彼を…」



レイカさんが苦しそうに、そう言った。

私はそっと、レイカさんの手をとった。

とても、あたたかい手のひらだった。



「あなたがいてくれたから、私は命をもらったの。それでも、あなたがトキワの才能を邪魔しているといえますか…?」




レイカさんの手が震えていた。

いや、震えていたのは私のほうだったのだろうか。




『まもなく制限時間となります。制作終了まで、10秒前、9、8、7、6・・・』




カウントダウンのアナウンスが会場に響き渡る。

あたりはすっかり暗くなっていた。




『5、4、3、2、1、・・・終了!!』



会場中から、大きな拍手と、やり遂げたという歓喜の声がわきあがった。