――side トーコ
トキワが、優勝した。
「トーコ、見て。これが、僕が今一番作りたかった作品だ」
「…私、こんなにきれいじゃないよ」
「いや、トーコはとてもきれいだよ。そして、僕の天使だ」
トキワの体温が、じんと染みた。
人だかりに気付かれないように、そっとものかげでキスをする。
熱くて、優しくて、愛おしい、あなたのキス。
私の心臓がこんなにもはやく脈打っているのは、他でもない…あなただから。
「…とー、こ?」
あ、まただ。
全身から感覚が消えて、視界がかすむ。
身体が、透明に戻ってしまう…。
