綺麗な花には棘がある。

「飲み物買いに行ってきた。千里の分もちゃんと買ってきてやったぞ!」


机の上にはいちごミルク味のジュースが置かれた。


私はじーっといちごミルクを見つめて、柚を見た。



柚はバナナオレを飲みながら何?と首をかしげた。

「私がいちごミルク好きだってどうして分かるの?私一回も学校でいちごミルク飲んでないのに。」



「え。いやーなんとなくー。」



歯切れの悪い返事に私はじーっと見つめる。


すると観念したように柚は言った。


「千里のかーさんに聞いたんだよ。いちごミルクが好きって。」



いつの間に!
というか何でお母さんとちゃっかり話してるの!