『えっと、私ちゃんでいいのかな?あたしはクロの母親です。』
電話先の人がクロさんの母親という時点で最悪のことが予測できていました。
クロさんは職人さんで危ない仕事でもありました。何かあったらごめんなって笑っていたのを覚えています。
『あのね私ちゃん、クロは今病院に居るよ。今日がやまばみたい。私ちゃん来る?』
クロさんの母親は私に残酷なことを伝えます。私が返事をしなくても聞いているとわかっているのでしょう。
それでも会いに行かせてくれるだけ感謝でした。私は震える声でなんとか答えました。
『会いに行かせて下さい。病院はどこですか?』
やっとの思いでしゃべれたのを覚えています。


