帰りのバスの中、銀賞という結果だったがみんな和気あいあいとしてあ。




銀賞。結果は微妙だったが、泣いてる人はひとりもいなかった。



それだけみんな、出し切ったのだった。





「相沢くん、結果発表のときボーッとしてたでしょ。」




隣の席に座っている相沢くんに聞くと、あぁと頷いた。




「だって結果なんて興味ねぇもん。俺はあのコンクールの場で全力を出し切った。みんなと吹けて楽しかった。その気持ちで十分だし。」




相沢くんのその言葉に本番慣れしてるんだなぁ、と思う。





そういやコンクール直前もやけにリラックスしてて緊張とかしてなさそうだった。



これは、小さい頃とかピアノとかの発表会で慣れてるからかな?