どうしたんだろう?相沢くん…… それとも本当に歌が苦手とか? でも……そんな表情には見えない。 唇を噛んで俯いている相沢くん。 本当に、大丈夫かな…… そう思っているうちに先生の伴奏が終わった。 「先生、保健室へ行っていいですか。とても気分が悪いんです。」 先生の許可を取ると相沢くんは逃げるようにして音楽室から出て行った。 そしてその顔はとても泣きそうなものに見えたのだった。