【神崎 詩音side】 次の日。 「相沢ー、先輩が呼んでるぞ。」 男子の声が教室に響き渡る。 「わかった、今行く。」 相沢くんは立ち上がってその男子の方に行く。 私も、その男子の隣にいる先輩を探す。 案の定、亜美先輩だった。 「って、大海先輩、どうかしたんですか?」 相沢くんは目を見開く。 「ちょっと話しがあるの。いいかな?」 亜美先輩がそう言うとふたりはどこかへと歩いて行った。 その瞬間、クラスはざわつく。