次の日の朝練終了後。 「神崎さん、」 顧問の宮田先生に呼ばれ振り向く。 「なんですか?」 宮田先生は申し訳なさそうな顔をしていた。 「お願いがあるの。今日って音楽、歌のテストじゃない?」 顧問の宮田先生は私たちの音楽の先生でもある。 「はい。そうです。」 「音楽の時間いつも相沢くんサボるから無理やりにでも連れて来てくれない?」 お願いっ、と頼み込む先生。 「了解しました。」 なんだ、それくらいならお安い御用ですよ先生。 だっていつもお世話になってますし。