きみはアイドル





「…一輝、さっきからぼーっとしてるけど…大丈夫?」



休み時間には裕也にもこんな事を言われてしまった。



「…え?あぁ…うん、大丈夫だけど…」



「はぁ…麻結ちゃんの事が気になるんでしょ。保健室まで運んで行ったんじゃないの?もしかして…なんか言われた?」



「いや、なんか言われたっていうか…」



そうして俺は体育館を出て行った後の事を話した。



…ん?ちょっと待てよ



「なんで、俺が保健室まで運んで行った事を知ってるんだよ!?」




俺が言う前に知ってたからああやって聞いたんだろうし…



疑問に思う俺に、裕也は涼しげな顔で答えた。



「あぁ~…だって見てたもん、一輝が麻結ちゃんをお姫様抱っこして保健室の方へ歩いて行くのを。」



「は?!おま…見てたの?!」



「ばーっちり見てたよ。お姫様抱っこしてとか、もう本当の王子様みたいで…あ、安心して。多分僕しか見てないと思うから。」



そう言うと、にっこりと笑みを浮かべる裕也。



…み、見てたんなら何か声かけろよ!!!



そんな俺の気持ちを悟ったのか、なんなのか…裕也は続けて言った。





「まあまあまあまあ。…あ、そうだ。気になるんだったらさ…昼休みにちょっと様子見に行かない?時間あるし…」



「う、うん…」