きみはアイドル




グループの中では歌唱力は1番だし、ダンスにもいつもはキレがあったのに…今日は明らかにおかしい…



注意するべきなのか…でも俺が言うとまた…



…って、これが考え過ぎなのか…?




また朝の麻結の言葉を思い出して、ハッとした。


……よし、





そう思った時には、俺は功の目の前へと歩き出していた。



「功。」



「…なんだ」




「…お前もしかして、レッスン手ぇ抜いてない?」



直球だな…
とは言った俺が1番分かっていた。



功もあまりいい気分はしないらしく、俺から少し目を逸らし


「…なんで。」


とだけ小さく言った。



「だって…功は、Birthの柱的な存在の歌唱力を持ってて、ダンスだって練習の時からいつもキレがあった。…でも今日は…」




「……」




俺がそう言っても、功は無言のまま。




「…もう引退するつもりだからか?アイドルやめるつもりだからか?…俺はその羨ましい才能を捨てるのは勿体無いと思うけど。」