きみはアイドル



俺が黙り込んでそんな事を考えていると、麻結が思い出したように口を開いた。



「あ…そういや…一輝先輩、さっき何か言いかけてたんじゃ…?」





…?何か…?


なんだっけ…俺何か言ってたっけ…



麻結の言葉を受けて、何とか記憶をたどって考えてみると



「え?…あ………ああ!!」




思い当たる節が見つかり、思わず小さく叫んでいた。


そうだ。



た、確かに何か言いかけてた…






けど…




…俺自身も、何を言いかけたか覚えてない…


…うーん…



結局少し悩んだ挙句




「いや…なんでもないよ。あの時はとっさに…っていうか、勝手に口が開いて言いかけちゃったから、俺にもよく分からないんだよね。」



そう言って答えを濁した。