「ありがとう…帰ろっか!」




私は心の中にこの想いをそっとしまって、滝くんの隣に並んで歩いた。





「飯山さん、勉強してたの?」


「そうだよー!滝くんもでしょ?」


「そうそう。
俺、勉強しないと飯山さんに負けちゃうし!」


「ほんと私達って"ライバル"だね!」


「俺もそう思ってたよ!」


そう言って微笑む滝くん。


ちょうど山の影に隠れそうな夕日が、


滝くんの背後にかぶる。


キラキラ。


夕焼けと滝くんの笑顔。


なんて…綺麗なんだろうって思った。