「好き…」 私はハッと口を抑えた。 気づいたら口が勝手に動いていた。 彼も驚いた顔をしていた、だけど彼は。 「ごめん…俺、キミのことしらないんだ。」 「気持ちは本当にうれしいよ。ありがとう。」 "王子様"は誰にでも優しい、それは有名な話。 何十回と告白されて来たはずなのに、 こんな私なんかに「ありがとう」と言ってくれる彼。