顔も良くて、賢くて、そしてみんなの輪の真ん中で笑っている滝くんが。
"好きな人"になったと同時に私の中の、
"ライバル"にもなっていった。
私に持ってないものをたくさん持っている滝くん。
だから、せめて勉強だけは…
彼に負けたくないと思った。
そこから三年間、私は今まで以上に勉強を頑張り…
滝くんに負けた中間テスト以降は同率1位を卒業までキープし続けた。
私は当然、滝くんは私のことを知っていると思っていた。
同率1位でずっと隣に名前が並べてあるのだから。
逆に私はその事に誇りを持っていた。
周りのみんなと、私は違う…ってね。


