今日の滝くんは…いつもの滝くんだった。
一瞬滝くんの姿がぼやけそうになったけど、上を向く。
「滝くんに関わるなって言われたけど…
最後だけ…私の話、聞いてくれないかな…?」
「うん…わかった。」
「中学の時、
滝くんの隣にいつも名前を並べられることが嬉しかった。
テストだけでもね。」
「うん。」
滝くんは優しくうなずいて聞いてくれる。
「滝くんに告白するのは実は2回目なんだよ!」
「え…?」
「卒業式の前日、ハンカチ…貸してくれたよね?」
一瞬考えた素振りをした滝くんが…
すごく、すごく愛おしく思った。
「え!
あの時の人、飯山さんだったんだ!」
「そうだよ?ビックリしたでしょ!」
「本当に…可愛くなったね。」
どうして…今それを言うの…?
どうしようもなく、涙がこみ上げてくる。


