『星の行方』
何週間もの宇宙飛行を続けていた彼らの前に、青い惑星が姿を見せた。
星を映す画面上に『Earth』という文字が現れる。瞬間、宇宙船の中は湧き立った。
画面は映し出された星の住民の翻訳も兼ねている。つまり、文字が出るということは、文字を使いこなす高度な生命体が、星に存在することを意味していた。
「どうやら、あの星の住民は自分たちの星を『Earth』と名付けているようだな。それでは次に生命反応を調べようか」
宇宙人たちの期待は高まった。これほど美しい星を見たことがなかったからだ。
すると船内に、またどよめきが起きた。生命反応数が彼らの考えているものよりも、はるか上をいくものだったからだ。
「すごい。生命反応が無数にあるじゃないか……この星は住みやすい場所に違いない」
「ああ、これなら俺たちの第二の故郷にできる。そのためには滅ぼさないといけないな」
「そうだな」
宇宙人たちの故郷は住めない状態になりはじめていた。星を蝕みはじめたガス。突如、出現した巨大生物。人口は激減し、今でも巨大生物に仲間は食われ続けている。
「さてと……でははじめるか。ガス放出開始!」
宇宙船から大量のガスが撒かれる。彼らの世界を蝕んでいるものだ。
ところが、星の住民が映し出される画面には、なんら変わりもない姿があった。
「馬鹿な。奴らは死なないのか……くそ、第二段階だ。奴を解放しろ!」
次に彼らを食い続ける巨大生物が星に降ろされた。苦労して捕獲してきた生物が、星の住民を食らい尽くす姿を彼らは想像した。
ところが、巨大生物は簡単に星の住民たちに殺されてしまった。しかもその死体が食べられるという奇行を直視することとなった。
「なんという恐ろしい生物だ……こんな生物相手に俺たちがかなうわけがない」
「そうだな。進化途中の生物と判断したのが間違いだった。こんな星は見切りをつけよう」
宇宙人たちは宇宙回線でトップの意見を聞くこともなく、その場を後にした。
どんな方法でもいいから、侵略しろと言われたら、星の住民に殺されてしまうと確信したからだ。
二日後――彼らが去っていった星、地球上では、仰天ニュースと題して、科学者たちが討論会をしていた。
「上空に宇宙船が見えた途端、空気濃度が上昇しているのです。更に落とされた生物……地元の住民は、神がくださった贈り物として食したそうです」
「外見も味もそっくりだったようですね。それに、あんなに友好的な宇宙人はいないと思いますよ」
画面上には、宇宙船の中にいる生物がはっきりと映し出されている。
科学者は興奮を隠せないまま、更に話を続けた。
「魚類姿の宇宙人とはね……彼らには空気も毒だし、クジラなんて天敵でしょう。私たちのためにここまでしてくれるなんて。是非、友好関係を結びたいものです」
何週間もの宇宙飛行を続けていた彼らの前に、青い惑星が姿を見せた。
星を映す画面上に『Earth』という文字が現れる。瞬間、宇宙船の中は湧き立った。
画面は映し出された星の住民の翻訳も兼ねている。つまり、文字が出るということは、文字を使いこなす高度な生命体が、星に存在することを意味していた。
「どうやら、あの星の住民は自分たちの星を『Earth』と名付けているようだな。それでは次に生命反応を調べようか」
宇宙人たちの期待は高まった。これほど美しい星を見たことがなかったからだ。
すると船内に、またどよめきが起きた。生命反応数が彼らの考えているものよりも、はるか上をいくものだったからだ。
「すごい。生命反応が無数にあるじゃないか……この星は住みやすい場所に違いない」
「ああ、これなら俺たちの第二の故郷にできる。そのためには滅ぼさないといけないな」
「そうだな」
宇宙人たちの故郷は住めない状態になりはじめていた。星を蝕みはじめたガス。突如、出現した巨大生物。人口は激減し、今でも巨大生物に仲間は食われ続けている。
「さてと……でははじめるか。ガス放出開始!」
宇宙船から大量のガスが撒かれる。彼らの世界を蝕んでいるものだ。
ところが、星の住民が映し出される画面には、なんら変わりもない姿があった。
「馬鹿な。奴らは死なないのか……くそ、第二段階だ。奴を解放しろ!」
次に彼らを食い続ける巨大生物が星に降ろされた。苦労して捕獲してきた生物が、星の住民を食らい尽くす姿を彼らは想像した。
ところが、巨大生物は簡単に星の住民たちに殺されてしまった。しかもその死体が食べられるという奇行を直視することとなった。
「なんという恐ろしい生物だ……こんな生物相手に俺たちがかなうわけがない」
「そうだな。進化途中の生物と判断したのが間違いだった。こんな星は見切りをつけよう」
宇宙人たちは宇宙回線でトップの意見を聞くこともなく、その場を後にした。
どんな方法でもいいから、侵略しろと言われたら、星の住民に殺されてしまうと確信したからだ。
二日後――彼らが去っていった星、地球上では、仰天ニュースと題して、科学者たちが討論会をしていた。
「上空に宇宙船が見えた途端、空気濃度が上昇しているのです。更に落とされた生物……地元の住民は、神がくださった贈り物として食したそうです」
「外見も味もそっくりだったようですね。それに、あんなに友好的な宇宙人はいないと思いますよ」
画面上には、宇宙船の中にいる生物がはっきりと映し出されている。
科学者は興奮を隠せないまま、更に話を続けた。
「魚類姿の宇宙人とはね……彼らには空気も毒だし、クジラなんて天敵でしょう。私たちのためにここまでしてくれるなんて。是非、友好関係を結びたいものです」



